○昭和村新規就農者就農促進住宅条例

平成三十年三月十五日

条例第一号

(趣旨)

第一条 この条例は、農業の担い手の確保及び農業所得の向上につなげることを目的として、新規就農者就農促進住宅(以下「就農促進住宅」という。)の設置及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 新規就農者 新たに本村で農業経営を行う者又は農業経営を行うために研修を受ける者をいう。

 Iターン者 他の市町村に在住していた者で、本村に移住する新規就農者をいう。

 Uターン者 過去に本村に在住していた者で、本村に移住する新規就農者をいう。

 就農促進住宅 村が地域農業の振興を図るために建設し、新規就農者に賃貸する住宅及びその附帯施設をいう。

 共同施設 敷地及び街路灯をいう。

 重点振興作物 水稲及び園芸作物をいう。

(名称、位置及び戸数)

第三条 就農促進住宅の名称、位置及び戸数は、次表のとおりとする。

名称

位置

構造

床面積(平方米)

建築年度

戸数

就農促進住宅大芦団地

昭和村大字大芦字中組五十七番地

平屋木造住宅

七一・二三

平成二十九年度

二戸・一棟

(入居者の募集方法)

第四条 村長は、就農促進住宅の入居者を公募するものとする。

2 前項の規定による公募は、入居の申込みの期間の初日から起算して少なくとも一週間前に、掲示場(昭和村公告式条例(昭和二十五年昭和村条例第四号)第二条第二項に規定する掲示場をいう。)への掲示等の方法により公告して行うものとする。

3 前二項の規定による公募は、戸ごとに少なくとも次に掲げる事項を示して行うものとする。

 賃貸する住宅が就農促進住宅であること。

 賃貸する住宅の所在地、戸数、規模及び構造

 入居者の資格

 家賃その他賃貸の条件

 入居の申込みの期間及び場所

 申込みに必要な書面の種類

 入居者の選定方法

(公募の例外)

第五条 村長は、前条第一項の規定にかかわらず、次条第一項第二号及び第三項に掲げる者については、公募を行わず、期間を定めて就農促進住宅に入居させることができる。

(入居者の資格等)

第六条 就農促進住宅に入居することができる者は、村内に住所を有する者(入居許可決定後直ちに住所を有することとなる者を含む。)で、次の第一号から第三号までのいずれかに該当し、かつ、第四号から第六号までの条件を具備する者でなければならない。ただし、村の農業の活性化に貢献することが期待できると村長が認める者については、入居することができる。

 本村に五年以上定住意思のある新規就農者のうち、重点振興作物の栽培を行うIターン者又はUターン者

 前号に規定する者で、現に同居し、又は同居しようする親族(事実上婚姻関係と同様の事情にある者又は婚姻予約者を含む。)を有する者

 昭和村新規農業参入推進協議会において、新規農業参入希望者と認めた者

 市区町村民税、使用料、負担金等を滞納していないこと。

 過去に村営住宅、特定公共賃貸住宅等に入居していた者にあつては、未納の家賃等当該村営住宅等の使用に係る債務がないこと。

 入居者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族が、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員でないこと。

(入居の申込み及び決定)

第七条 就農促進住宅に入居しようとする者は、規則の定めるところにより、入居の申し込みをしなければならない。

2 村長は、前項の規定により入居の申込みをした者の中から就農促進住宅の入居者を決定し、その旨を当該入居決定者(以下「入居決定者」という。)に通知するものとする。

(入居者の選定)

第八条 入居申込みをした者の数が入居させるべき就農促進住宅の戸数を超える場合においては、公開抽選その他公正な方法により入居者を選定するものとする。

(入居補欠者)

第九条 村長は、前条の規定に基づいて入居者を選定する場合において、入居決定者のほかに補欠として入居順位を定め、必要と認める数の入居補欠者を決定することができる。

2 村長は、入居決定者が就農促進住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定するものとする。

(入居の手続等)

第十条 入居決定者は、決定のあつた日から十日以内に、次に掲げる手続きをしなければならない。

 第十七条の規定に基づき、敷金を納入すること。

2 入居決定者がやむを得ない事由により入居の手続きを前項に定める期間内にすることができないときは、同項の規定にかかわらず、村長が別に指示する期間内に同項に定める手続きをしなければならない。

3 村長は、入居決定者が前二項に規定する期間内に第一項に掲げる手続をしないときは、入居の決定を取り消すことができる。

4 村長は、入居決定者が第一項に掲げる手続をしたときは、当該入居決定者に対して速やかに就農促進住宅への入居可能日を通知しなければならない。

5 村長は、入居決定者が、入居可能日から二十日以内に入居しないときは、入居の許可を取り消すことができる。

(入居期間)

第十一条 入居期間は、第十条第四項の入居可能日から最大で五年間とする。

(家賃の決定及び変更)

第十二条 就農促進住宅の家賃(以下単に「家賃」という。)は、次表のとおりとする。

家賃

月額 一五、〇〇〇円

2 村長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、家賃を変更することができる。

 物価の変動に伴い、家賃を変更する必要があると認めるとき。

 近傍同種の民間の賃貸住宅又は他の村営住宅の家賃に比較して不相当となつたと認めるとき。

 就農促進住宅について改良を施したことに伴い、当該家賃を変更する必要があると認めるとき。

(家賃の納付)

第十三条 家賃は、第十条第四項の入居可能日から就農促進住宅を明け渡した日(第二十八条による明渡しの請求があつたときは、明渡しの請求があつた日)までの間について納付する。

2 家賃は、毎月末(月の途中で明け渡した場合は、明渡した日)までに、その月分を納付しなければならない。

3 新たに就農促進住宅に入居した場合又は入居者が就農促進住宅を明け渡した場合において、その月の使用期間が一月に満たないときは、その月の家賃は、一月を三十日として日割り計算(円未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てた額)した額とする。

4 入居者が第二十七条に規定する手続きを経ないで住宅を立ち退いたときは、第一項の規定にかかわらず、村長が明渡しの日を認定し、その日までの家賃を徴収する。

(家賃の減額)

第十四条 村長は、入居者の居住の安定を図るため、管理開始後二十年間を限度として、家賃の減額を行うことができる。

2 村長は、家賃減額の対象となる入居者の所得、就農促進住宅の管理を開始した日からの経過年数等を勘案して、家賃の減額する額を決定するものとする。

第十五条 家賃の減額を受けようとする入居者は、規則の定めるところにより、家賃減額申請書を村長に提出しなければならない。

2 村長は、家賃減額申請書の提出があつたときは、その内容を審査し、家賃の減額を行うことを決定することができる。

3 村長は、前項の規定に基づき家賃の減額を行うことを決定したときは、当該入居者に通知するものとする。

(督促)

第十六条 家賃又は減額された家賃を第十三条第二項の納期限までに納付しない者があるときは、村長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。

(敷金)

第十七条 村長は、入居者から三月分の家賃に相当する金額の敷金を徴収するものとする。

2 前項に規定する敷金は、入居者が就農促進住宅を立ち退くとき、無利息でこれを還付する。ただし、家賃の滞納その他の責務の不履行がある場合は、当該債務の額の内訳を明示したうえで、敷金のうちからこれを控除する。

(修繕の実施及び費用の負担)

第十八条 村長は、就農促進住宅の修繕(障子紙の張替え、ふすま紙の張替え、給水栓の取替え等の軽微な修繕を除く。)を実施するものとする。

2 入居者の責めに帰すべき事由によつて修繕の必要が生じたときは、前項の規定にかかわらず、入居者は村長の指示に従い修繕し、又はその費用を負担しなければならない。

(入居者の費用負担義務)

第十九条 次に掲げる費用は、入居者の負担とする。

 電気、ガス、水道及び下水道の使用料

 汚物及びごみの処理に要する費用

 共同施設の使用に要する費用

 建物等の除雪費用

 前各号に掲げるもののほか、入居者が住宅の使用上通常必要とする費用

(入居者の保管義務等)

第二十条 入居者は、就農促進住宅の使用について必要な注意を払い、これを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者の責めに帰すべき事由により、就農促進住宅が滅失又はき損したときは、入居者が原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

第二十一条 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

第二十二条 入居者が就農促進住宅を引き続き十五日以上使用しないときは、村長の定めるところにより、届出をしなければならない。

第二十三条 入居者は、就農促進住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

第二十四条 入居者は、居住のみを目的として就農促進住宅を使用しなければならない。

第二十五条 入居者は、就農促進住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、原状回復又は撤去が容易である場合において、村長の承認を得たときは、この限りでない。

2 村長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該就農促進住宅を明け渡すときには、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うべきことを条件とするものとする。

3 第一項の承認を得ずに就農促進住宅を模様替えし、又は増築したときには、入居者は、速やかに自己の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(同居の承認等)

第二十六条 入居者は、当該入居者の入居決定の際における同居親族以外の親族を新たに同居させようとするときは、村長の承認を得なければならない。

2 入居者は、当該入居者の入居決定の際における同居親族及び前項の規定による同居の承認を得た同居親族が同居しなくなつたときは、速やかに、その旨を村長に届け出なければならない。

(住宅の検査及び原状回復)

第二十七条 入居者は、就農促進住宅を明け渡そうとするときは、五日前までに村長に届け出て、村長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、就農促進住宅を明け渡す場合には、通常の使用に伴い生じた損耗を除き、当該就農促進住宅を原状に回復しなければならない。

(住宅の明渡請求)

第二十八条 村長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該入居者に対する入居の許可を取り消し、就農促進住宅の明渡しを請求することができる。

 不正の行為によつて入居したとき。

 家賃を三月以上滞納したとき。

 故意又は重大な過失により就農促進住宅をき損したとき。

 正当な理由によらないで十五日以上就農促進住宅を使用しないとき。

 第十一条から第二十五条までの規定に違反したとき。

2 前項の規定に基づき就農促進住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該就農促進住宅を明け渡さなければならない。この場合において、入居者は、規則の定めるところにより、明渡しの請求を受けた日の翌日から明け渡した日までの家賃相当額の二倍に相当する額(家賃の減額措置を受けていた入居者については、減額された後の家賃の二倍に相当する額)の損害賠償をしなければならない。

(立入検査)

第二十九条 村長は、就農促進住宅の管理上必要があると認めるときは、村長の指定した者に就農促進住宅の検査をさせ、又は入居者に対しての適当な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、現に使用している就農促進住宅に立ち入るときは、あらかじめ当該就農促進住宅の入居者の承諾を得なければならない。

3 第一項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

(委任)

第三十条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第三十一条 村長は、入居者が詐欺その他の不正行為により家賃の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の五倍に相当する金額(当該五倍に相当する金額が五万円を超えないときは、五万円とする。)以下の過料に処する。

この条例は、公布の日から施行する。

(令和二年条例第四号)

この条例は、令和二年四月一日から施行する。

昭和村新規就農者就農促進住宅条例

平成30年3月15日 条例第1号

(令和2年4月1日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章 農林・畜産
沿革情報
平成30年3月15日 条例第1号
令和2年3月16日 条例第4号