からむし織体験生「織姫・彦星」募集のご案内

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織姫ノート

平成6年に始まったからむし織体験制度。体験生は織姫と呼ばれ、山村での生活と、からむしの栽培~織りを学びます。30回目の織姫を中心に、村の一年をお伝えします。

灯台もと暮らし協働企画

Webメディア「灯台もと暮らし」との協働企画で、 からむし織体験生事業の特集記事を掲載しています。

1. はじめに「土からうまれた糸を継ぐ」
2. 畑から布がつくられる不思議。
3. からむし布のこれからを探りながら。渡し舟
4. 『もの』を生み出す暮らしかた
5. ここで根付けなかったら『帰れよぉ』って言うの。
6. 村を出ると決め、直前に取りやめた。
7. 織姫さんに託された『想い』

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 「からむし織」は、からむし(苧麻・チョマ)という植物の繊維を素材とした古代からの織物で、 我が国最古の織物とも呼ばれ、かつては日本各地で織られ献上布として納められた貴重な布でした。 麻をはるかに超えるといわれる品質は、吸湿性、速乾性に富んだ肌触りの良さを持ち、夏衣としては最高級の品質と評価されています。
 ここ奥会津昭和村は、上布用高品質からむしの栽培地で、途切れることなくからむし栽培技術を継承してきました。 栽培から織りに至るほとんどの工程を手作業で行う伝統文化は、山村にひっそりと息づき、先人たちの想いを紡ぎ、心を織り続けています。
 四季の移り変わりを日々素肌で感じながら、からむし織を通じた昭和村の暮らしを体験してみませんか。

体験の概要

目的

からむし織の一連の工程と山村生活を通じて、村人との交流を深め、 昭和村の生活文化を知っていただくことを目的としています。

内容(※新型コロナウイルス感染の状況により一部を変更となる場合があります。)

からむし(畑から織までの一連の工程)

1.からむし畑(5月~7月にかけて)
からむし畑の春から夏にかけての作業(雑草取り、からむし焼き、施肥、垣造り、根の植え替え、刈り取りなど)

2.苧引き(7月~8月にかけて)
刈り取ったからむしから繊維部分を取り出す工程

3.糸づくり(5月~12月にかけて)
繊維を細く裂き、繋ぎ、糸にする工程(苧績み、撚り掛け、染色)

4.織り(12月~3月にかけて)
高機を用い、平織り帯1本を織りあげる工程。 3月には、織りあがった帯を多くの方に見ていただくため、作品展を開催します。

山村生活体験

1.借り上げ畑による家庭菜園程度の畑作業

2.染色(草木染め)、わらじ等の生活工芸品づくり体験

3.郷土料理体験

4.運動会等、村内各種行事への参加

からむし焼き
苧引き

糸績み
織り
雪ざらし
芋掘り

期間

例年5月上旬から翌年年3月下旬までの約11ヶ月間

体験時間

原則として期間中の平日 午前9時から午後5時まで
(休憩は正午から1時間とします。また体験内容により、開始時間が早まります。土日に体験がある場合は休日振り替えとなります。)

体験料等

無料です。体験に必要な繊維などの材料及び道具類、各種講習受講料は村で負担又は用意します。

体験中の生活について

1.原則として本村に住民登録をしていただきます。 (国民健康保険、国民年金への加入が必要となった場合の保険料は、体験生の自己負担となります。)

2.体験中の宿泊は、原則村有施設での共同生活(個室)となります。

3.生活費について
食費は体験生の自己負担となります。
光熱水費、燃料費(灯油等)については村が負担します。

4.体験期間中は、村内外の各種行事に積極的に参加していただきます。

修了後について

体験生修了後も、また一年からむしに挑戦したい、もっとからむしのことを知りたい、 村で暮らすじいちゃんばあちゃんの知恵を学びたいなど、引き続き村の生活を希望される方が多くいらっしゃいます。
村では、からむしをテーマとした調査研究、技術習得などを希望する方に、 「からむし織研修生制度」(手当の支給あり、最長3年間)を設け、引き続き村の暮らしを続けていただいています。 現在、約30名のからむし織体験修了生が昭和村に定住され、各方面で活躍されています。

修了生の声

-渡し舟-編『なかよく やれますか?』
織姫の採用面接で織姫の先生だったおばあちゃんの、面接での質問です。 その時は、なんだか当たり前の質問をするな~と思って、 簡単に「できます。」と答えてしまったけれども。 暮らしてみて、この言葉が、 ここで暮らして行くうえでとても重みのある大切な質問だったとわかります。 雪が降って立ち往生していたら、通りがかりの人が絶対声をかけてくれるし、 野菜が上手にできなかったら、自分たちの分を分けてくれる。 互いに互いを思いやる、人が生きて行く上で一番大切なことを、 お婆ちゃんは私たちに教えてくれていたのです。 この村に「からむし」が残ってきたことは、 この村の偶然ではなく必然だったということが、暮らしぶりから分かります。 空気も、ごはんも、季節のうつろいも、来てみないと分からなかったこと。 どんな、立派な学校よりも沢山の事を学ばせてくれています。

撮影:灯台もと暮らし

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